公爵令嬢ヴィクトリアは第二皇子の婚約者”候補”である。
ほぼ婚約者として内定していながら、第二皇子のわがままにより正式な婚約者ではなく候補のまま妃教育などを受けていた。
厳しい教育や、第二皇子からの冷たい態度など意にも介さないヴィクトリア。
なぜなら彼女には”推し”がいるから。
その相手こそ、第二皇子の兄であり皇太子であるジャックであった。
婚約者に冷遇されるヴィクトリアに優しく接してくれた時から、ジャックはヴィクトリアの推しになった。
国のためになることが『推し活』だと妃教育に励みつつ、その合間に皇城で見かけるジャックを見守るヴィクトリア。
そんな日々を過ごし、とうとう第二皇子と婚約することになったパーティーの場で、ヴィクトリアは身に覚えのない罪で第二皇子から責められ婚約破棄される。
その渦中、颯爽と現れたジャックがヴィクトリアの無実を証明してくれたが、なにやら様子がおかしくて――?
「もう逃がさないよ。君は僕のものになったんだから」
『断罪されかけた令嬢はヤンデレ皇太子(推し)の溺愛に囚われる(2)』には「一章」(後編)~「三章」までを収録