東京から関西の大学に合格した前原武は、金融会社を経営する澁澤という男の屋敷に居候することになる。邸宅で暮らすのは、澁澤と40歳近くも年の離れた後妻の奈美恵。奈美恵は武が到着した日の夜に誘惑し、二人は関係を結んでしまう。そんなある日、武は一人の少女が渋沢夫婦にいたぶられている光景を目の当たりにする。荒縄で縛られ、肉玩具として扱われているのはメイドの佳代。まだ中学校を出たばかりの少女で、高齢の澁澤は、佳世のなぶられる姿を見ることで精力を復活させていたのだ。驚きをかくせない武の前に現れたのが27歳の由美。由美は澁澤の前妻の娘で、奈美恵のことを恨んでいた。そこで武を翻弄し、身体を提供する代わりに奈美恵を追い出す手助けを求める。ただならぬ雰囲気が充満する屋敷の中。そんな環境で暮らしているうちに、武は愛らしく幼い佳世に惹かれていく。それは淫靡な肉欲とは関係のない、10代の青年として当たり前の恋愛感情だった。しかし、奈美恵は二人の仲を引き裂こうとし、由美も小間使いの大男、平吉を利用して佳代を恥辱し武に見せつけようと画策した。古びた邸宅でくり広げられる、3人の女性と青年の淫靡な世界。はたして、その結末は……。