あらすじ成功に近いと目されていたスタートアップでも、その後に失速するケースもある。有望と見なされていたのにもかかわらず、何が原因だったのだろうか。筆者らは急成長する多くのベンチャーを調査研究してきた経験から、成功に至る企業は、筆者らが「展開」と呼ぶ発展段階を経ていると言う。これは利益の出る成長を探索しながら、規模・範囲の経済を進化させる段階であり、これまでの組織論には見られなかったステージである。本書ではこの「展開」ステージについて、その成功の条件を探る。 *『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2023年4月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。