あらすじ大正十年。十八歳の子爵令嬢、東原廸子は困窮する実家を救うため、望まぬ縁談を承諾する。廸子を見初めたのは美丈夫で、裕福な実業家の深山恒輔。しかし夫となるのは彼ではなく、弟の倫太郎だった。廸子に求められたのは、深山家の跡継ぎを生むこと。ところがまだ若く病弱な倫太郎は静養中のため、首尾よくことが運ぶよう、恒輔が廸子の身体を拓いていく。はじめは彼を拒んでいた廸子だが、やがて身も心も義兄に惹かれ始めて――!!