井深大といえばソニー、ソニーといえばテープレコーダー、トランジスタラジオ、家庭用VTRベータマックス、
そして「ウォークマン」などなど、時代の最先端を行く製品を創造してきた。
だから、ソニーの生みの親である井深大が“経営者”として、また“開拓者”として高く評価されているのは当然のことだ。
しかし、井深の“開拓者”には、これとは違った一面がある。
それは、企業というのは、「本来的に世のため人のためにある」という哲学をいち早く実践した“開拓者”という側面だ。
昨今、企業の社会的責任(CSR)が世の常識になってきたが、本書は、井深大が世のため人のために、
何を考え、何を実行し、そして、何をめざしていたのかを検証することによって、世界のソニーの原点を探ったものである。