公爵令嬢マーリアは国王ヨアヒムの婚約者として、王妃になる予定だった。
しかし隣国との同盟のためにその国の姫を迎え入れることになり、マーリアと国王の婚約は解消された。
だが、今まで争ってきた隣国の姫を王妃とすることに国内から反対の声が上がり、国内貴族との結びつきを強めるため、マーリアは元婚約者(国王)の弟であるレオンハルトと結婚するよう命じられる。
幼い頃、魔獣に襲われたマーリアをレオンハルトが助けてくれた時から何かと無鉄砲なレオンハルトに世話を焼いており、まるで姉弟のような関係を築いていたため、レオンハルトと一緒になることに戸惑うが、二人の距離は徐々に近づいていった。
そんなある日、人を襲う魔獣について調べるため視察に訪れた泉で、聖獣と呼ばれる獣に出会う。
狼によく似た白く美しい獣は、レオンハルトこそが王にふさわしい存在だと言って力を与えようとするーー。
『王弟殿下の婚約者になりました~獅子と狼に挟まれて大変です~(4)』には「第五章 選択」(後半)~「書き下ろし番外編 夢」を収録