イラン内戦は、米ソ両軍が一触即発の危機に陥り、調停工作に世界各国が全力を挙げていた。そんな中、ロンボク島海域で30万バーレルを積み込んだ日本の大型タンカー「しらね丸」が、国籍不明の武装快速艇に攻撃される。
同事件の真相究明と、東南アジア各地で続く六大陸商会社員の不審死などを調べるため、中央情報本部員の天城徹は、急きょ、ジャカルタへ飛び立つのだった。
一方、記憶を失った風戸大介は、自らの過去を取り戻すため、東京へ向かうことを決意。自衛隊も絡んだ新桜会、そして謎の組織・五辻商会に行き着くのだが…。
第1回日本冒険小説協会大賞受賞のベストセラー、ついに復刊!
この作品は1989年11月に徳間書店より刊行された『燃える波濤(2)』を改装したものです。