進路希望調査票――・進学・就職・その他…そして「・終了」。安楽死制度が一般化し、「終了」を選択する人は少なくない。提出期限を目前に控え、進路希望調査票を手にした高校3年生の田中さとみ。やりたいことも、なりたいものもない自分の将来に悲観し「終了」を選択する。―――そして当日。さとみは終了手続き課にて同意書を前に筆をとる。地下に降下するエレベーター。一人無機質な部屋に取り残されたさとみは、迫りくる「死」の恐怖に支配される。「私、生きていたらどうなっていたんだろう。」自分の浅はかな選択を悔やみ、生きる道を失いかけた絶望のさなか、さとみの前に現れたのは……?※こちらは読切作品です。