「あんた邪魔なのよ。消えてくれる?」
アイリ・ガラントは親友・エミリアに裏切られた。
彼女はアイリの婚約者である第三王子であるリチャードを寝取ったのだ。
婚約破棄され、失意に沈むアイリのもとに、
さらなる悲劇が襲いかかる。
面会に訪れたリチャードは何者かに刃物で刺されており、
アイリにリチャード襲撃の”冤罪”が降りかかった。
しかし、すべてはエミリアとリチャードの陰謀だった――。
真実を知るアイリを消すために、元親友は暗殺者を送り込むが……。
「死んだことにして俺の婚約者として生きるといい」
暗殺者の正体は、国内最高の宮廷魔術師と名高いシン・アッシュロード辺境伯。
シンはアイリに手を差し伸べ、彼女は彼の”偽装妻”として生きていくことに。
これは、優しすぎる令嬢が自分だけの居場所を作っていく物語。