──母の包丁の音、いまも心にこだまする言葉。〈 すべての記憶が、わたしを支えている〉韓国文学のトップランナーによる、切なくて、痛くて、おかしな8つの物語。---------自分をいつも守ってくれた豪快な母。何もかもがうまくいかなかった、クリスマスの夜の苦さ。就職難の中で手に入れたささやかな「城」 への闖入者。死んでしまった母親との、本当の別れ。大人になろうとする主人公たちの大切な記憶を鮮やかに紡ぐ、作家の自伝的要素も散りばめられた瑞々しい短編小説集。---------【目次】■日本の読者のみなさんへ■堂々たる生活■唾がたまる■クリスマス特選■子午線を通過するとき■包丁の跡■祈り■四角い場所■フライデータレコーダ■作家の言葉■訳者あとがき