【内容紹介】
NHK大河ドラマ「光る君へ」
これが最高の副読本!
紫式部って実は二人いたの?
ヒロインの肖像はかぐや姫から着想?
式部は藤原道長の愛人だったの?
源氏物語は後から挿入された原稿がある?
――「日本最古の長編小説」に隠された謎に迫る
『謹訳源氏物語』の著者、林望先生が熱く語る
『源氏物語』は、わが国で生まれた最古にして最高の人間ドラマだ
【著者紹介】
[編]源氏物語研究会
『源氏物語』もその著者とされる紫式部も、長い歴史の闇の中に閉ざされ、真の姿が隠されてしまっているのではないか。
さもありなんという伝説の修飾をはぎ取り、より合理的なものの見方から、この大作にアプローチすれば、新たな作品としての魅力や、作者の真実の姿がみえてくるのではないか。
中世文学の専門家ではないが、1年余り前から論議を尽くしてきた、『源氏物語』の魅力に取りつかれた男たちの集まりである。
● 清丸恵三郎 編集者・ライター。『プレジデント』元編集長。『出版動乱―本を作る人々』『江戸のベストセラー』等の著書がある。津本陽、梅原猛、童門冬二氏等の著作やビジネス、メ ディア関連の単行本を多数編集。作家と作品の関わりに関心。早稲田大学政経学部卒。人間科学修士。1950年石川県生まれ。
● 乗松幸男 ジャーナリスト。心理学、統計学をベースにバイオ、ナノテクベンチャー等の経営者の人物像に迫る。『経営者会報』元編集長。吉村昭、山口瞳、小松左京氏らの編集を担当し、古典文学・芸能史に詳しい。大阪大学人間科学部卒。1950年静岡県生まれ。
● 梨本敬法 編集者。洋泉社、宝島社を経て、現在フリー。文化、社会、教育、医療、ビジネスなど幅広いテーマで、書籍、MOOK等を編集。洋泉社MOOKで「源氏物語 平安王朝絵巻を旅する」や「万葉集を旅する」等を企画・編集。早稲田大学教育学部卒。1961年東京都生まれ。
● 北山円香 ライター。歴史学、文学、サブカルチャーに関する執筆を行う。京都市出身で、『源氏物語』など王朝文学にも関心が強い。主な寄稿先は『歴史街道』、「文春オンライン」など。一橋大学大学院社会学研究科(近世村落史専攻)修了。1994年生まれ。男性。
● 内藤孝宏 フリーライター・編集者。「ボブ内藤」名義でも活動。これまでに1500を超える企業、2000人強の著名人にインタビューしている。著書に『東京ゴーストスポット』『ブータン人の幸福論』ほか。洋泉社MOOK「 源氏物語 平安王朝絵巻を旅する」の編集に協力。東洋大学文学部中退。1966年静岡県生まれ。
特別インタビュー 林 望
国文学・書誌学者、エッセイスト。慶応義塾大学大学院博士課程修了。ケンブリッジ大学、オックスフォード大学で研究し、東京芸術大学で教鞭をとる。『謹訳 源氏物語』で毎日出版賞特別賞を受賞。滞英中の体験を材料にした『イギリスはおいしい』で日本エッセイスト・クラブ章受章。リンボウ先生の愛称で知られる。1949年東京都生まれ。
【目次抜粋】
第一部 「紫式部」の謎
第一章 おぼろに霞む紫式部の人生
第二章 紫式部は実在したのか
第三章 紫式部の恋
第四章 突然幕を下ろした三年余の結婚生活
第五章 紫式部と藤原道長の怪しの関係
第六章 偉才を生んだ家系と歴史的背景
第二部 『源氏物語』の謎
第一章 謎だらけ「王朝文学の代表作」
第二章 果たしてラブストーリー? 時代で変わるテーマ性
第三章 男女の物語に仮託された歴史小説か
第四章 壮大なストーリーはどう構想された
第五章 本当に式部一人が書いたのか
第六章 男性作家の手が入った可能性を問う
第七章 藤原氏全盛時代になぜ源氏の物語が書けたのか
第三部 紫式部と『源氏物語』の基礎知識
第一章 一〇分で読める『源氏物語』全あらすじ
第二章 光源氏を愛し、妬んだ女性たち
第三章 源氏の父、兄、ライバルたち
第四章 『源氏物語』ゆかりの地を訪ねる
第五章 千年の恋は現代語訳で発見された