あらすじ小間物屋で働く華奢な男・惣吉は、ほとんど拷問に近い形で、大名の後室に体を求められ、大事な顧客からの要求に必死に応えてきた。ある日惣吉は、水茶屋の前でお侍に抵抗している娘を救おうと喧噪に飛び込むが、反対にその娘の怪力に助けられる。娘は油屋『伊勢屋』の娘で“油屋の鬼娘”として有名なお繁だった。整った顔立ちながらも、その腕力ゆえに縁談がなかったお繁だが、惣吉は恋心を寄せ、黄楊の櫛を贈り、口説き落とす。これまで後室に教え込まれてきた床上手っぷりで怪力を恐れながら情交を始めると……。