夕飯の材料をもとめスーパーに入った奈津は、高校時代の同級生で初恋の相手大沢夏樹と偶然再会する。気さくな青年の面影を残す彼を見た瞬間、当時の淡い恋心がよみがえってくる。高校のころは奥手だった彼女もいまや子持ちで30代後半の主婦となっていた。翌日、同級生の美佐江を交え、3人は吉祥寺の喫茶店で懐かしい思い出話に花を咲かせる。大沢もまた、当時奈津のことが好きで声をかけられなかったのだという。相思相愛だったのに実らなかった恋……。その後、逢瀬を重ねるうちに気持ちが昂っていく奈津と大沢――ついにふたりは……。