結婚して5年。多忙を極める夫とのセックスは回数が激減し、数少ない交わりも、どこか義務めいた匂いを漂わせていた。そんな朋世がいつも通り夫を仕事へと送り出した後、彼女宛てにカサブランカの花束が届けられる。気づけば今日は、朋世の誕生日だった。夫からのプレゼントだと頬が緩む。しかし、届けに来た花屋の青年は俳優の佐竹タカシから頼まれたものだと告げる。タカシは朋世のかつての恋人だった。全身をそっと優しく舐め回す舌使い、何度のぼりつめても耐えない彼の愛撫を思い出しながら、カサブランカの強い匂いに誘われるようにして、朋世は指を脚の間に這わせて……。