あらすじ瑛子は、リタイアした両親が移り住んだ桐生に来ていた。結婚して8年、二度の流産を経験し、少しずつ夫との考えの違いを感じて家出してきたのだ。両親は事情を聞かなかったが、どこか腫れ物に触るように接していて居心地は決して良くなかった。そんなとき、喫茶店で声をかけてきた山本恭一に飲みにいこうと誘われ、始めは躊躇していたものの、酒の勢いもあって心を開くようになる。桐生を離れる日、瑛子は意を決して恭一に電話をかける。『好き』という気持ちはもう……抑えられなかった。