あらすじ一九一六年,大英帝国の外交官であった男に死刑が執行された.その名はロジャー・ケイスメント.植民地主義の恐怖を暴いた英雄であり,アイルランド独立運動に身を捧げた殉教者である.同性愛者ゆえに長くその名は忘れられていたが,魂の闇を含めて,事実と虚構が織りなす物語のうちによみがえった.人間の条件を問う一大叙事詩.