あらすじ一九二八年にパリ近郊ポンティニーで行われた二つの講演をまとめた『時間論』(原文フランス語,九鬼の最初の著作)を中心に,九鬼周造の主要テーマの一つ「時間」に関する論考をまとめる.時間は可逆的か不可逆的か,時間はどのような構造をもったものなのかを明晰な論理をもって問う,九鬼独自の「永遠回帰」の思想.詳細な注解と解説を付す.