あらすじ大勢の死者が出た東北大震災の後,著者は柳田国男が戦争末期に書いた『先祖の話』を読み返す.外地で戦死した若者たちの霊を思う柳田にとって「神国日本」とは,世界人類史の痕跡を留める「歴史の実験」場だった.柳田の思考の「方法」を見極め,ジャレド・ダイアモンド,エマニュエル・トッドらを援用した卓抜な世界史次元での「文学」と「日本」批評.