あらすじ現代思想を代表するマルクス主義理論家か,妻を殺めた狂気の人か.光と闇の落差がもたらす眩暈のなかに哲学者は姿をくらます.彼にとっては,「行方不明になる」ことが「政治」であった――知られざるアルチュセール(1918―90)の哲学が,「スピノザを読むアルチュセールを読む」というかつてない試みを通して浮かび上がる.