あらすじ二五〇〇年前,「目覚めた者」が説いたのは,「自己」と「生」を根本から問い直し,それを通してあるべき社会を構想する思想だった.その教えは,古代インドのいかなる社会環境から生まれてきたのか.現存資料を手がかりに,口頭伝承された「ブッダの教え」に遡ることは可能か.最新の研究成果を総動員して,仏教の原初の世界をさぐる.