あらすじ今日の社会科学にとって重要な問いは,「社会とは何か,それはいかにして可能か」という抽象的な問いではない.ある歴史性をもって誕生し,この問い自身が不可視にする「社会的」という概念を問題化することである.この概念の形成過程をたどり直し,福祉国家の現在を照射することで,「社会的なもの」の再編を試みる.