あらすじ数多い仏教書の中でも「いづれの行も及びがたき身なれば,とても地獄は一定すみかぞかし」といった『歎異抄』の文言ほどわれわれに耳近いものはあるまい.親鸞滅後,弟子唯円が師の言葉をもとに編んだもので難解な仏典仏語がなく,真宗の安心と他力本願の奥義が,和文によって平易に解かれている.段ごとに大意を付した.