あらすじ野や山を友とする自然体験,法華経に傾倒した宗教体験,貧しい東北農民を眼前にみる社会体験の三位一体の上に発想・表現される宮沢賢治(一八九六‐一九三三)の独特の魅力に満ちた詩群から一四六篇を収録.一瞬一瞬心に映るものの中に万象の永遠の姿をみるという賢治の世界は,今日ますますその不思議な輝きを増し,読者をとらえてはなさない.