あらすじ「……この詩集に収めた作は形も調べもさまざまだ.意図してそうしたわけではない.同じ土壌から匂いも色も違ういろんな花が咲くように,作者にも予想がつかないしかたで詩は生まれる.そこに働く力は作者自身の力量を超えている.「この詩で何が言いたいのですか」と問いかけられるたびに戸惑う.私は詩では何かを言いたくないから,私はただ詩をそこに存在させたいだけだから.不遜を承知で言えば,一輪の野花のように.」