あらすじ「父母の死,恋愛,離婚,自身の老い,日常生活の上での体験が否応なしに私を変えてゆき,詩もそれと無縁ではあり得ないことをあらためて感じる.かつてヴァレリーは詩と散文の違いを舞踊と歩行という比喩で説明したが,踊るにも歩くにも人は手を使い,足を用いる.そして手足を動かすのは人の心である.詩と散文の源にある心身と,心身がからみあう人間関係のほうにようやく私も目が向くようになった.」