あらすじやさしくて,茫洋として,卑下もせず,自慢もしない――.実際に生きているリアリティーを話し言葉を巧みに使って書かれた素直なことばが,混沌とした重層的な時空間をうみ出す,現代抒情詩の第一人者辻征夫(1939-2000)のエッセンス.全作品から70篇を精選し,自筆年譜を収録した.(対談・解説=谷川俊太郎)