あらすじ漱石の手紙を読むとこの類まれな人物のあらゆる心の動きがその温もりとともに伝わって来るように感ずる.全集版におさめられた二二五六通の手紙から友人の正岡子規,妻の鏡子,弟子の寺田寅彦・小宮豊隆などに宛てた一五八通を選んで注解を付した.漱石を知るための基本資料であるばかりか,それ自身が見事な作品である.