あらすじ聴覚や嗅覚などの「感覚」の再編を通じて宇宙と内面を捉え直し,哀感とユーモア,静謐なエロティシズムをも湛える独特の表現世界を築いた尾崎翠(1896-1971).昭和初期に書かれた奇跡のような作品群から代表作「第七官界彷徨」と緩やかに連なる四篇,没後発見の映画脚本草稿「琉璃玉の耳輪」を収録.(解説=川崎賢子)