あらすじ一本の映画を見終わって〈老いがい〉という言葉が浮かぶかも知れない.生の軌跡が流れ込み,人それぞれ独自の可能性にみちた,思いがけない未知なる〈老いがい〉.円熟と枯淡,衰えの悲哀,昭和の傷跡,思いがけない可能性――戦後日本映画が描いてきた様々な老いの扉を開いてみよう.