あらすじ「安寿恋しや,ほうやれほ.厨子王恋しや,ほうやれほ」の『山椒大夫』,弟殺しの罪に処せられた男の心情を綴り安楽死の問題に触れる『高瀬舟』のほか,「お上の事にはまちがいはございますまいから」という少女の一言『最後の一句』など,烈しい感情を秘めつつ淡々とした文体で描いた鴎外晩年の名品6篇.(解説=斎藤茂吉)