あらすじ細川忠利公の死で後を追った忠臣が18名を数えたのに,なぜか阿部弥一右衛門の場合は──許されぬ殉死が招く一族の悲劇.武士道が支配する封建制下の日本社会で,人間はいかなる思想心情のもとに生き,また死んだか.初期歴史小説の代表作「興津弥五右衛門の遺書」「佐橋甚五郎」の2篇を併せて収録.解説=斎藤茂吉.改版