あらすじ遠い昔,日本民族の祖先たちはいかなる経路をたどってこの列島に移り住んだか.彼らは稲作技術を携えて遥か南方から「海上の道」を北上し,沖縄の島づたいに渡来したのだ…….ヤシの実の漂着・宝貝の分布・ネズミの移住など一見小さな事実を手掛りに,最晩年の柳田が生涯の蓄積を傾けて構想した雄大な仮説. (解説 大江健三郎)