あらすじ宮沢賢治の童話はその詩とともにきわめて特異なものである.「あなたのすきとおったほんとうのたべもの」になることを念じて書かれた心象的なこの童話の一つ一つは,故郷の土と,世界に対する絶えざる新鮮な驚きのなかから生まれたものである.どの一篇もそれぞれに不思議な魅力をたたえた傑作ぞろい.