あらすじイエスの隣人愛の思想がその死後ギリシア・ローマの哲学的言語によって教義化されていく過程で,新たな存在論が作り出された.個の個的存在性(かけがえのなさ)を指し示す概念を中心とするこの存在論が古代末期から中世初期に東地中海世界の激動のうちで形成された次第を,哲学・宗教・歴史を横断し伸びやかな筆致で描き出す.(解説=山本芳久)