月刊誌『科学』は1931年に石原純、寺田寅彦らによって創刊された総合科学雑誌です。第一線の研究者がみずから執筆し、科学に関心を寄せる多様なバックグラウンドの読者に向けて、高度な研究成果を紹介することが、創刊以来変わらない本誌の大きな特徴です。純粋に知的好奇心をかきたてる話題から、社会との関わりの深い話題まで、幅広く取り上げます。
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【特集】かたちの数理生物学
体の多様な対称性はどのように生まれるのか?――動物と植物に共通する理解を求めて・・・・・・サフィエ エスラ サルペル コウソカベ・北沢美帆・藤本仰一
葉の配列様式の数理生物学――非標準パターンから抑制場モデルを再検討する・・・・・・杉山宗隆・米倉崇晃
昆虫の飛翔メカニズムと流れの遷移・・・・・・飯間信
[巻頭エッセイ]
マンデルブロは好々爺,それとも偏屈爺?――フラクタルの創始者生誕100年に想う・・・・・・服部久美子
脳がこわれるとどうなるか・・・・・・七田崇
寄生蜂ニホンアソバラコマユバチの宿主飼い殺し戦略の極意・・・・・・島田裕子・丹羽隆介
[チューリング賞2023]
アヴィ・ヴィグダーソン氏インタビュー・・・・・・聞き手=渡辺治
ランダム性とは何か?・・・・・・渡辺治
[連載]
日常身辺の確率的諸問題9 シャーロック・ホームズは論理的か?・・・・・・原啓介
ナナメから見る物理学7 時間は流れているのだろうか?・・・・・・村田次郎
言語研究者,ユーラシアを彷徨う風に吹かれ波に揺られて――ネギダール語・・・・・・風間伸次郎
3.11以後の科学リテラシー142・・・・・・牧野淳一郎
人間の言語能力とは何か――生成文法からの問い7(最終回)
興味深い「刺激の貧困」論が大舞台で成功を収める・・・・・・ノバート・ホーンスティン/折田奈甫,藤井友比呂,小野創〈編訳〉
〈指定討論1〉「刺激の貧困」議論の新たな可能性・・・・・・郷路拓也
〈指定討論2〉説明できない,を楽しむ・・・・・・巽智子
[科学通信]
流行する性格検査MBTI・・・・・・小塩真司
原発立地自治体を狙ったスウェーデンの最終処分場選定・・・・・・尾松亮
地震後に書き加えられた能登半島北岸沖の海底活断層――反射断面による活断層認定の問題・・・・・・後藤秀昭・鈴木康弘
次号予告
表紙デザイン=佐藤篤司