月刊誌『科学』は1931年に石原純、寺田寅彦らによって創刊された総合科学雑誌です。第一線の研究者がみずから執筆し、科学に関心を寄せる多様なバックグラウンドの読者に向けて、高度な研究成果を紹介することが、創刊以来変わらない本誌の大きな特徴です。純粋に知的好奇心をかきたてる話題から、社会との関わりの深い話題まで、幅広く取り上げます。
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【特集】人新世:科学の挑戦と社会の変革
人新世の地質学・・・・・・平 朝彦
地質時代としての人新世の定義・・・・・・加 三千宣・齋藤文紀
人工地層──人新世のフットプリント・・・・・・平 朝彦・横山由香・坂本 泉
地球デジタルツイン・・・・・・河宮未知生
気候-生態系の構造転換:レジームシフト・・・・・・安中さやか
人新世の開港と太陽系大航海時代・・・・・・高野淑識
人新世の中での経済活動・・・・・・亀山康子
コミュニアンか絶滅か・・・・・・斎藤幸平
アプリを用いた市民参加型生物モニタリングの意義と可能性・・・・・・藤木庄五郎
[座談会]
人新世を切り拓く新たな人間-地球システム観に向けて・・・・・・春日文子・篠田謙一・平 朝彦・高村ゆかり ファシリテーター:稲垣史生
地球システム変動に対応する総合知の重要性・・・・・・稲垣史生
[巻頭エッセイ]
人新世を平和で持続可能な時代にするために・・・・・・春日文子
[ノーベル生理学・医学賞2023]
RNA修飾による炎症回避が,効果的なmRNAワクチンの開発を可能にした・・・・・・中西秀之・位高啓史
[ノーベル物理学賞2023]
高次高調波の発見とアト秒科学への展開・・・・・・鍋川康夫・緑川克美
[ノーベル化学賞2023]
量子ドットの発展──半導体物理学との共創・・・・・・荒川泰彦
[連載]
数学者の思案19 日本の大学の国際化・・・・・・河東泰之
人間の言語能力とは何か──生成文法からの問い2 人工知能という分野が謙虚であったことなど一度もない・・・・・・ノバート・ホーンスティン/折田奈甫,藤井友比呂,小野 創〈編訳〉
〈指定討論1〉言語モデルは単純な学習則で複雑な推論を実現する・・・・・・岡野原大輔
〈指定討論2〉なぜ経験則は説明の論理として受け入れがたいか・・・・・・瀧川一学
3.11以後の科学リテラシー131・・・・・・牧野淳一郎
[科学通信]
弥生文化におけるニワトリ利用に迫る・・・・・・江田真毅
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