月刊誌『科学』は1931年に石原純、寺田寅彦らによって創刊された総合科学雑誌です。第一線の研究者がみずから執筆し、科学に関心を寄せる多様なバックグラウンドの読者に向けて、高度な研究成果を紹介することが、創刊以来変わらない本誌の大きな特徴です。純粋に知的好奇心をかきたてる話題から、社会との関わりの深い話題まで、幅広く取り上げます。
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特集 意識とクオリアの科学は可能か?
意識をもつのになぜ身体が必要なのか――身体的潜在経験の世界へ・・・・・・田口 茂
クオリアの発達的起源・・・・・・森口佑介
感情のクオリア――そのソワソワした感覚に何かメリットはあるのか?・・・・・・小泉 愛
ロボットは感情クオリアをもつことができるのだろうか?・・・・・・堀井隆斗
言語はクオリアを斉一化するために創発したのか?・・・・・・谷口忠大
クオリアと言語・・・・・・佐治伸郎
あなたの「赤」と私の「赤」は同じ?――自分のクオリアと他人のクオリアをつなぐ数理・・・・・・大泉匡史
意識状態とは何だろうか――〈圏上の非可換確率構造〉による理解の試み・・・・・・西郷甲矢人
意識に迫るべくクオリア研究を切り拓く 「アリス」から,さらに先へ〈番外編〉・・・・・・土谷尚嗣・谷口忠大
[巻頭エッセイ]
意識の科学の系譜と最前線・・・・・・土谷尚嗣
海の哺乳類のストランディング調査・研究からわかること・・・・・・田島木綿子
光を99.98%以上吸収する至高の暗黒シート・・・・・・雨宮邦招
[連載]
オープンサイエンス事始め――科学データは誰のものか6 データからの利益配分を認める生物多様性条約・・・・・・有田正規
これは「復興」ですか?75 津島の避難指示解除と残った「わが家」・・・・・・豊田直巳
数学者の思案13 数学者の時間感覚・・・・・・河東泰之
リュウグウのささやきを聴く10 生命の材料ふたたび・・・・・・橘 省吾
研究者,生活を語る5 ゆっくり急げ――みんなで遠くまで行こう・・・・・・小町 守
3.11以後の科学リテラシー125・・・・・・牧野淳一郎
[科学通信]
GALAXY CRUISE:市民と解き明かす銀河進化の謎・・・・・・田中賢幸
磁気嵐によるスターリンク衛星の損失について・・・・・・片岡龍峰
大気ドラッグ予測への挑戦――人工衛星の安定的な利用を目指して・・・・・・陣 英克
次号予告