あらすじ「第三之書」発表までには十余年の歳月が経過し,ラブレーを取り巻く社会情勢は更に厳しくかつ複雑化した.本書では家臣パニュルジュの結婚是非について様々な意見が述べられるという筋立てでラブレー流の女性論議が開陳される.前二作の巨人物語風は影をひそめ,陰影に富んだ含蓄深い文章にラブレーの精神がこめられる.