ときには夏休みのように、日々は続きます。『日々ごはん』(1)~(12)の続きは、『帰ってきた日々ごはん』として2015年発売。<ある日の日記より>夕ごはんでは、外で網焼きバーベキューをやることになった。缶ビールを飲みながら、外で食べるのはなんでもものすごくおいしい。景色はすばらしいし、空がだんだん暮れてゆく。薄暗くなってからの時間がまた長くて、なかなか暮れない。こういう料理が、北海道にはぴったり似合うんだな。原始人みたいに素材を焼いて、焼きたてを食べたい人がどんどん食べる。面倒なことは何もしないのに、すごーくおいしい。暗くなったら、ランプをつるして、「納屋バー」になった。炭の火が落ちてきたので、玉葱がゆっくり乾きながら焼けて、すごく甘くなるのを発見したり、枝豆をのせておいたら、ちょっと薫製みたいな香ばしい味になったり。そうやっておいしい食べ方の発見をしながら、大昔から料理というのは生まれてきたんだなと思ったり。