大手化粧品メーカーをリストラされた香月は、離島の観光案内所に再就職する。ある夜、海で美しい青年と出会う。その時は気づかれずに通り過ぎていっただけだったが、気になった香月は、何日かして再び海に青年を探しに出かけ、ついに見つける。しかし、彼は香月に心を開かず、分かったことはこの島に軟禁されているということだった。少しでもふたりの距離を縮めようとした香月の努力の甲斐もあって、ようやく普通の会話ができるようになってきて、なんと住まいは長屋の隣だったことも判明した。そんな夏のある日台風が接近して、ふたりはずぶ濡れになって彼の部屋に戻ってくる。停電した部屋で一晩過ごすうちにお互いの感情は満ちあふれていき…。