大道棋士と名人棋士との団体公開対局での敗北で、またも自信を失った香介は、三遊亭朝太(さんゆうてい・ちょうた)と、橘屋圓喬(たちばなや・えんきょう)に出会う。落語の、“高座と客席が心と心で会話をする精神”に触れ、自分自身の押し出すばかりの将棋を見つめなおす香介。その時、兄とも慕った松平慎之介(まつだいら・しんのすけ)危篤の報が届く。最後の命を振り絞った松平との絶局を指し、香介は彼の将棋に対する熱き魂を受け継ぐ。ひたむきに将棋を探求するため、松平愛用の駒を胸に香介は北へ旅立つ。※毎日コミュニケーションズ刊行のコミックス第2巻を分冊しております。