後宮で伝説となる「黒猫金庫番」の物語が幕を開ける大雅国には伝説の女官吏がいる。通称「黒猫金庫番」。華奢な体に黒い衣を纏い、琥珀に光る瞳で不正を見逃さなかったという――。将来そう呼ばれるとはつゆ知らず、蔡月花は見合い話に頭を悩ませていた。相手は若き天才、戸部尚書の柏偉光。超のつく貧乏貴族の月花とは釣り合わないし、必死に立て直した家業もやっと軌道に乗り始め、結婚はしたくなかった。断り切れず迎えた見合いの当日。月花は小銭を追って馬車から飛び降り「私、お金が大好きなんです!!」と本性をさらけだすも「規格外のご令嬢」と偉光に気に入られ・・・・・・? 分冊版第3弾。※本作品は単行本を分割したもので、本編内容は同一のものとなります。重複購入にご注意ください。