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Pepperが街中で活躍する姿が多数見られるようになってきました。すでにPepperは物珍しいものではなくなりつつあります。そうなると、次の段階としてPepperを使ってどのようなユーザー体験を作るかが重要になってきます。
一方で、Pepper単体だとハードウェア上の制約などから実現困難なことも数多くあります。Pepper単体でできないことを実現するための1つの答えがクラウドとの連携です。クラウドでは、たくさんの計算資源やストレージを確保でき、また最近では、いわゆるIaaS的なリソース貸しだけでなく、PaaSとしてアプリケーションをホストする、SaaSとして特定の機能を提供するなども行えます。Pepperをネットワークにつなげられる環境なら、さまざまなクラウドのメリットを享受できます。
本書では、クラウドの中でも機械学習やビッグデータ解析の先端的な技術を提供するGoolge Cloud Platformとの連携を取り上げます。Google Cloud Platformが提供している画像解析サービスであるGoogle Cloud Vision APIでは、写真内の人物の感情を推定する機能やOCRによる画像からの文字認識、セーフサーチ機能による有害コンテンツの判断などが行えます。
いずれもGoogleが独自に構築した機械学習のモデルを核としたサービスで、たいへん高精度の結果が得られます。これ以外にも音声認識や翻訳、自然言語処理などの機能も提供されています。最近では動画の分析を行うサービスも登場しました。これらの機能をPepperと組み合わせることで、Pepper単体では実現できなかったアプリケーション開発が可能になるでしょう。