あらすじ本書は癌患者の闘病記でも、セラピードッグの奇跡の感動秘話でも、ましてや人生をよりよく生きろと説く自己啓発本の類でもない。ここにあるのは、犬のいるありふれた日常の愛すべき断片であり、可笑しかったり不思議だったり驚かされたりする人間と犬との暮らしの記録である。もしもあなたが犬を飼っているか、飼ったことのある人なら、ページをめくりながら、きっと「あなたの犬」のことを思い出したにちがいない。「あなたの犬」は何を教えてくれるだろうか。教えを授かるのに、日常をおびやかす危機の訪れを待つ必要はない。同じ生き物としての目線で彼らを見つめ、彼らに触れ、ともに歩けば、あなただけに語られる知恵の物語が見つかるだろう。(「訳者あとがき」より)