今、最も注目すべき国際政治学者ミアシャイマーの主著。
原著オリジナル版に書き下ろし「日本語版に寄せて」を加え、
2014年改訂版ヴァージョンの最終章「中国は平和的に台頭できるか?」も収載。
訳者奥山真司による解説も充実。
米中の衝突を確実視し、世界各国の外交戦略を揺るがす、“攻撃的現実主義(オフェンシヴ・リアリズム)”とは!?
過去200年間の世界史的事実の検証から、きわめて明晰、冷徹、論理的に国際システムの構造を分析、北東アジアの危機と日本の運命も的確に予測する。
ミアシャイマーによる北東アジアの将来の見通しはあまり華やかなものではなく、むしろ彼自身が認めているように「悲劇的」なのだ。そしてこの「悲劇」は、モーゲンソーの言うような「人間の愚かさ」にあるのではなく、国際社会(国際システム)の構造による、人間の意志ではコントロールできないところで引き起こされるものだ。......本書のタイトルが『大国政治の“悲劇”』である理由は、まさにここにある。(「訳者解説」より)