本文「はじめに」より
僕の母校の慈恵医大の建学の精神に、
「病気を診ずして病人を診よ」
という言葉があります。
病気そのものを診るのではなく、その人自身を診よ。病気だけに目を向けていては、本来の医療はできない。
人それぞれ、悩みもあれば夢もある。生きてきた人生も違えば、背負っているものも違う。
病気を治すことは大事だけれど、病気を治しただけでは幸せにはなれません。
「ほんの少し考え方を変えるだけで幸せに生きられるんだよね」
僕は医療現場という教室で、そのことについて学びました。
気持ちの持ち方一つで変わることって、たくさんあると思います。
ほんのわずかなところに幸せって一杯転がっていると思います。
でも、そのことに気づいていない人が多いのです。
僕は一人でも多くの人に「楽しいよね」「幸せだよね」と感じられるような生き方をして欲しい。
この本を通して、少しでもそのためのサポートができればと願っています。