少女まんがの核心部、《吸血鬼少女まんがの世界》へようこそ!
少女まんがの黄金時代を築いたのは、吸血鬼たちだった!
『ポーの一族』(萩尾望都)や『夢の碑』(木原敏江)などの名作吸血鬼マンガを総ざらいし、ユニークな評論を加えた、本邦初の少女まんがガイドブック。
【はじめにより】
――あなたたちはこの、たいへんな宝を知らずに死ぬ気なのか――
この本はまず第一に少女まんがファンに向けた本だが、ぜひとも、ファンでない人にも読んでほしい。そして、少女まんがの素晴らしさを知ってほしい。
私たち夫婦は「少女まんが世界の永久保存」を目指して、少女まんが専門の私設図書館「少女まんが館」を運営している。創立は1997年だから、もう20年以上続けてきた。
長くやってこれた原動力のひとつは、『ポーの一族』と『花伝ツァ』の衝撃だ。その原動力の強さはまったく衰えていないということを、この本をつくってみて確信した。これからももちろん、少女まんが館を続けていく。
少女まんが館をやっていて、「ニッチなところを狙ってきましたね」と男性に言われたりするが、とんでもない!
ニッチなんかじゃない。これが日本文化のど真ん中だ。
少女まんがの核心部、吸血鬼少女まんがの世界へ、ようこそ!
少女まんが館 中野純