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私たちのまわりに育つ植物は静かに暮らしているように見えます。でも、植物が生きていくためには、栄養をつくるために必要な光、根を生やせる土地、吸収する水や養分が必要です。
新しい植物がその場所に侵入してくれば、自分たちの暮らしが脅かされるので、自分たちの静かな暮らしを守るために、侵入してきた植物と闘わねばなりません。自分が新しい生育地を獲得するために、離れた場所に移動すれば、そこにすでに育っている植物たちと闘わなければなりませんから、発芽した芽や根には、戦う力がなければなりません。
生育する場所が獲得できても、夏の暑さや冬の寒さとは毎年、闘わなければなりません。夏には紫外線や灼熱の太陽の強い光に耐えねばなりません。動物に食べ尽くされない工夫も凝らさなければなりません。
人間とも共存、共生しなければなりません。人間は、必要な植物なら共存共生し、大切にしますが、必要ない植物にはひどい仕打ちで、その場から追い払おうとするからです。
静かに暮らしているように見える植物たちも、すさまじい生存競争に打ち勝つための力を隠しもっているのです。植物たちは、自分が生き残り、子孫を残すために、自分の力を秘め、知恵をめぐらせ、さまざまな工夫を凝らしているのです。