金のために不当に売られ、幼いころから奴隷として人生を過ごしてきたリリー。彼女にはなにひとつ自由はなく、あるのは傷だらけの心と身体だけ。「私はいったい、なんのために生まれてきたんだろう──」そんなリリーの前に現れたのは、国の騎士団長であるオルティスだった。リリーはオルティスから「自由」と「優しさ」を与えられ、少しずつ傷を癒していく。だが、彼には秘密がある。この国では"害獣"とされている「魔獣」と人間のハーフであった。魔獣の血を持つ者と奴隷少女──。決して交わることのなかったふたりがたどる運命とは…!?