その鏡は何を映し出す――
他人の不幸や欲望にまみれたワケアリ品ばかりを好む『質屋からす』の店主・烏島廉士は、目黒千里のある特殊能力を買って店に雇い入れた。
ある日、烏島の代わりに鑑定品を預かるため男子禁制の尼寺に行くことになった千里。
しかし寺の本尊を盗んだと疑いをかけられて…?
目次
一年の計は元旦にあり
愛の疑惑
男子禁制の尼寺
寺の隣に鬼が棲む
目には目を歯には歯を
杜の棲家
七杜家と九條家
女系継承
朱色の袴の女
飛女島の宝珠
文身と分身
過去を運ぶカルテ
獅子身中の虫
蒐集家と執集家
竜舌蘭の棘
成り上がりの持ち駒
名家の駒
魔鏡
毒と甘露
化けの皮
ヒロイン顔貌
医は仁ならざるの術
竜の頷の珠を取る
見子の血筋
愛を灌ぐ傷
悪を照らす鏡
抜目鳥の唄
南潔(みなみ・きよし)
小説とイラストで活動中。2013年には書籍『恋獄トライアングル』(新潮社刊)、2014年には『恋愛教室』シリーズ(徳間書店刊)、2016年『質屋からすのワケアリ帳簿』1~5巻や『黄昏古書店の家政婦さん』1~2巻(いずれも小社刊)を出版し、大好評を博した。その他、電子書籍も多数刊行。